テニスラケットといえば、ヨネックス、ダンロップなど有名ブランドがいくつか思い浮かぶと思います。今回は、その中でもブリヂストンのテニスラケットについてまとめました。
「ブリヂストンのテニスラケットってどんなラケット?」
「初心者でも使えるの?」
など疑問に思う方も多いと思います。
タイヤメーカーとしてのイメージが強いブリヂストンですが、実はプロのテニスプレーヤーも多く使用しており、とても質の高いラケットなんです!もちろん初心者の方でもおすすめできるラケットもあります!
この記事では、ブリヂストンラケットの特徴や種類、おすすめのラケットまで詳しく説明しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
そもそもブリヂストンとは
ブリヂストンといえば、車や自転車のタイヤをイメージする方が多いのではないでしょうか?
ブリヂストンは、1906年に創業者の石橋正二郎により事業が始まりました。当初は、タイヤ事業ではなく、ゴム底を貼り付けた足袋からスタートしています。
当時、わらじを履いて炭鉱や農業をしていた人々の間で、長持ちするゴム底足袋は爆発的に大ヒット。さらに、石橋氏は今後の自動車産業の発展を見越して、タイヤの生産を開始し大成功をおさめます。
1972年以降には、タイヤ事業での技術をいかしスポーツ分野へ参入することを決めます。ブリヂストンスポーツとしてゴルフやテニス用品の開発、製造、販売を開始し、今ではラケットやボール、バックなど多様なスポーツ用品を世に生み出しています。
ちなみに、ブリヂストンの社名は、創業者の石橋という苗字を逆に読み、英語の「ブリッジ(橋)」と「ストーン(石)」からきているという話は有名ですよね。
ブリヂストンラケットの特徴
それでは、さっそくブリヂストンのテニスラケットについて紹介します。
ブリヂストンのテニスラケットの特徴
世界的に有名な海外テニスプレーヤーが愛用するウィルソンやヨネックスなどに比べて、ブリヂストンのテニスラケットは知名度が劣る印象があるかと思います。
しかし、ブリヂストンスポーツの開発するテニスラケットは、もともと日本人プレーヤー向けに作られたものなんです。
タイヤ業界で培った技術を活かし、パワーや強烈なスピンだけでなく、テクニックを重視した日本人プレーヤーの戦い方に合わせてテニスラケットを開発しています。
そんなブリヂストンのテニスラケットの主な特徴は、
- 安定性と飛びの両方を追求した作り
- それぞれのシリーズに独自性や専門性がある
- デザインは派手めなものが多く女性にも人気
ラケットの性能については、ホールド性を高めた作りであり、球のコントロールのしやすさを追求したものが多いです。また、安定性だけではなく、ラケットの振りやすさや球の飛びに対する工夫もあり、攻撃性も重要視している印象です。
それぞれのシリーズに独自性が見受けられ、テニスを楽しむ初心者からプロや上級者向けまで自分にあったラケットを見つけられるのも、ブリヂストンのテニスラケットの魅力かと思います。
また、デザイン性も高く、派手めなものが多いため、女性にも人気の高い商品です。
ブリヂストンのテニスラケットの評判
テニスラケットは、使用する人によって感想は様々です。実際に使ってみた方の良い意見と悪い意見を集めて見たので、1つの意見として参考にしてみてください。
ブリヂストンのテニスラケットの良い評判
- 「球の飛びやパワーはやや劣るが、スイングやコントロールが本当にしやすい。」(X-BLADE BX300使用)
- 「初心者でもスイートスポットが広く気持ちが良いあたり。コントロールもしやすい。」(PROBEAM X-BLADE使用)
- 打球感、飛びともに気持ちがよい。重さがやや重めですが、手首の痛みなどはなく使いやすい。」(X-BLADE 315使用)
ブリヂストンラケットが力を入れている安定感や操作性、打球感を高評価している感想が多く見られました。
ブリヂストンのテニスラケットの悪い評判
- 「パワーアシストが少ないため、疲れてくると力負けしてしまう。しっかり振り抜く必要がある。」(X-BLADE325使用)
- 「ウェイトが少し重めのため、長時間の使用は大変。」(X-BLADE FORCE使用)
重量や打ち負けしてしまうとの意見が見受けられました。体力に自信のない方や長時間の試合に心配な方は、ウェイトの軽いものを選ぶとよいかもしれませんね。
ブリヂストンのテニスラケットの種類
これまでブリヂストンスポーツはいくつかのシリーズを発表してきました。今回は、その中でも人気があった4つの種類について紹介します。
X-BLADE(エックスブレード)シリーズ
ブリヂストンスポーツの代表的なテニスラケットといえば、「X-BLADEシリーズ」です!
パワーとコントロールの両方を重視したプロ向けの本格派モデルとして登場しました。2005年に初代X-BLADEシリーズが販売され、以下のように何度も改良を重ね、日本人向けの質の高いラケットを作り上げていきました。
X-BLADEシリーズの歴史
2005年8月:初代『PROBEAM X-BLADE』
2008年9月:2代目『X-BLADE ZERO/FORCE』
2010年10月:3代目『X-BLADE』
2012年8月:4代目『X-BLADE』
2014年8月:5代目『X-BLADE VX/VX-R』
2016年6月:6代目『X-BLADE VI/VI-R』
2018年3月:7代目『X-BLADE Rs』
2019年3月:8代目『X-BLADE BX』
こちらでは、2019年に販売された8代目『X-BLADE BX』について紹介していきます。
X-BLADE BXの主な特徴は、
- 新フレーム構造『レジツイストBフレーム』の採用
- 安定性を追求した『パワースタビリティシステム』
- CGカーボンブレードを使用した『X-ブレード製法』
があげられます。1つずつ特徴を見ていきましょう。
新フレーム構造『レジツイストBフレーム』の採用
X-BLADE BXでは、フレームの保護的な役割を担うグロメット部分に『レジツイストBフレーム』という構造を採用しています。
これは、グロメットの溝が深く作られており、オフセンターヒット時のラケットのねじれを防止したり、フェース内側のたわみが増しホールド性が高まる効果が生まれます。
さらに、両サイドのグロメットが厚く、重量も重く設定されたことで、より安定性を高めることに成功しました。
安定性を追求した『パワースタビリティシステム』
ラケットのフェースの下部(時計の5時と7時のあたり)に「パワースタビリティカーボン」という重量のある素材を使用しています。
手元に近い部分の重さが増すことで、オフセンターヒット時のラケットのねじれを防ぐことができます。
さらに、重心に近い部分に重さが集まることで、スウィングスピードが高まる効果がうまれる作りになっています。
CGカーボンブレードを使用した『X-ブレード製法』
X-BLADEシリーズでは、ラケットのグリップと面をつなぐシャフト部にX-ブレード製法が採用されています。具体的には、カーボンとグラスファイバーという2種類の素材を編み合わせた構造となっています。
一般的にシャフト部が柔らかいと、ねじれが防止されホールド性が高まります。逆に、シャフトの剛性が強いと、ボールが反発し飛びにつながります。
X-ブレード製法は、均一な剛性を実現し、高いホールド性とマイルドな打球感が感じられる特徴があります。
以上、3つの特徴より、X-BLADEシリーズは、安定性を高め、球のコントロールのしやすさを実現し、かつスィングスピードも高めることに成功しました。
こちらは、プロ選手や上級者向けにおすすめのテニスラケットです。
DUAL COIL(デュアルコイル)シリーズ
2007年に登場したのが、DUAL COILシリーズです。
こちらの特徴は、
- セプトン素材を使用し、ソフトなフィーリングと操作性を実現
- シャフトに2重チューブ構造を採用
- DUAL COIL TWINは攻撃専用ラケットとして登場
DUAL COILシリーズは、球がよく飛び操作性に優れた構造になっています。
DUAL COIL SPTでは、主にグリップ部分をはじめ、フレームサイド、グロメットなど幅広いところに、「セプトン」という新素材が使われています。この素材は、ゴムとプラスチックのいいところを合わせもった素材であり、微動な振動も吸収してくれるのが特徴。
これにより、柔らかい打球感やすぐれた操作性を実現してくれます。
2009年に登場した「DUAL COIL TWIN」は、パワーとスピンの両方に優れており、攻撃専用のラケットとして使われます。
その次に登場した「DUAL COIL SPT」は、高い攻撃性も維持しながら、柔らかい打球感の両面で優れています。
DUAL COILシリーズは、攻撃性のあるスピンをかけたいという方やアドバンテージ向けの方におすすめのテニスラケットです。
CALNEO(カルネオ)シリーズ
DUAL COILシリーズの次に、2013年に発売されたのが、CALNEOシリーズです。
こちらの特徴は、
- グリップ側が重く設計されたカルネオ・アンカー・ボトム・システムを搭載
- 縦長なフレーム設計と粗めのストリングで高い反発性を実現
- 反発性の高い新素材をグロメットに使用
カルネオ・アンカー・ボトム・システムによって、グリップ部分が重く作られています。そのため、力を大きく加えなくても、グリップが手からずれるのを防ぎ、伸びのある球を打つことが可能となりました。
さらに、ゴルフボールにも使われる反発性の高い素材を使った新素材をヨーク部分グロメットに使用しており、力強いショットが打てます。
操作性とパワーの両方を追求しており、テニスを楽しみたい方や始めたばかりの初心者の方におすすめなシリーズです。
カルネオ230は、230gとシリーズ最軽量であり、力のない女性にも扱いやすくなっています。
BEAM-OS(ビームオーエス)シリーズ
2017年に発売された新シリーズがBEAM-OSシリーズです。
X-BLADEが競技者向けに作られているのに対し、BEAM-OSシリーズは、一般競技者からスクールプレーヤーまで幅広いレベルの方に向けて開発されています。
特徴は以下の通りです。
- 最適なしなり&たわみ設計
- ストリングの可動域、スイートスポットの拡大
- 振動を軽減とコントロール性を追求したグリップ素材とグロメット
球がラケットに当たってから離れるまでの長さが速い状態、つまり「球離れが速い」と思い通りにコントロールすることが難しくなります。
BEAM-OSシリーズでは、最適なしなりとたわみで設計されており、球離れの速さを解消しコントロールしやすい作りになっています。
また、ラケットの面の拡大によりスイートスポットの拡大が実現され、ラケットのどの面に当たっても打ち返しやすくなっています。
BEAM-OSシリーズは、「思い通りのコントロールで打ちやすさを追求したラケット」になっているため、初心者の方にも使いやすいシリーズです。
また、微振動が気になる方やコントロール性を重視する方にもおすすめです。
ブリヂストンラケットを使用しているテニスプレイヤー
ブリヂストンスポーツは多くのプロのテニスプレーヤーとテニス用品使用契約を結んでいます。ブリヂストンラケットを使用している選手を5名紹介します。
菊池玄吾選手
宮城県出身で7歳からテニスを始めます。高校在学中のインターハイでは、シングルスベスト4、ダブルス準優勝おさめ、卒業後2010年にプロに転向。
得意なショットは、サーブとフォアハンドで今後の活躍が期待されている選手です。
菊池選手が使用しているラケットは、安定感と反発性にすぐれた「X-BLADE VX-R300 プロトタイプ」です。
青山修子選手
神奈川県出身の女子テニスプレーヤー。高校時代は、シングルスベスト16、ダブルス優勝の結果を残します。その後、早稲田大学在学中には、シングルスとダブルスともに優勝。
2010年にプロに転向後も、数多くの輝かしい戦績を残し、今後も日本だけではなく世界での活躍が期待されている選手です。
青山選手が使用しているラケットは、「X-BLADE VX305プロトタイプ」。操作性もよく、スピンが効きやすく攻撃性を重視する上級者におすすめなラケットです。
守屋宏紀選手
6歳からテニスを始めます。2002年に全国小学生テニス大会で準優勝、2005年全国中学生テニス選手権大会で優勝をおさめるなど、幼少期より活躍が注目されます。
高校在学中には、インターハイにてシングルス、ダブルス、団体と3冠を達成し、2008年にプロに転向されました。
2013年には、デビスカップ日本代表メンバーに選ばれ、世界でも活躍が期待されています。
守屋選手が使用するラケットは、販売代理店契約を結んでいる「Tecnifibre® 」ブランドが販売している「T-FIGHT XTC 315」。安定性と打った時の柔らかい感覚を追求したシリーズです。
岡あゆみ選手
兵庫県出身の女性テニスプレーヤー。高校在学中のインターハイでは、ダブルスで全国制覇を達成しました。
2005年にプロに転向後も、毎日テニス選手権優勝、ダブルス優勝と数々の戦績をおさめます。現在も国内、海外で活躍をしています。
2010年、ブリヂストンスポーツと契約を締結し、ラケットやボール、シューズなどブリヂストンスポーツ用品を使用しています。岡選手の使用ラケットは「X-BLADE315」。安定性とコントロール性を追求したテニスラケットです。
関根彗選手
東京都出身の女性テニスプレーヤー。日本体育大学を卒業後、2008年にプロとして転向し国内大会において活躍されます。
海外遠征にも励み、今後の活躍が期待されている1人です。得意なショットは、フォアハンド。
関根選手もブリヂストンスポーツと契約を結び、「X-BLADE 315」を使用しています。
ブリヂストンのおすすめテニスラケットを紹介
それでは最後に、おすすめのブリヂストンのテニスラケットを紹介します。
初心者におすすめするブリヂストンのテニスラケット
初心者の方が、テニスラケットを選ぶ時に気をつけると良いポイントの1つが重さです。ウェイトが重いと疲れやすく、手首や肩を痛めてしまうことがあります。
はじめは、300g以下のものを選ぶとよいでしょう。
ブリヂストンのテニスラケットで初心者の方におすすめなのが、「BEAM-OS240」または「BEAM-OS265」です。
BEAM-OS240
こちらは、重量240gとシリーズ最軽量となっており、女性や体力に自信がないという方におすすめです。フェースエリアが大きく作られており、初心者の方でも球が当たりやすくなっています。
フェースエリア | 120インチ |
---|---|
重量 | 240g |
パワーバランス | 370mm |
グリップサイズ | 1、2 |
価格 | 32,000+税 |
BEAMS-OS265
こちらは、柔らかい打球感が特徴で、打ちやすさを追求して作られています。重さも270g以下の軽量モデルなので、最初の1本にいかがでしょうか?
フェースエリア | 110インチ |
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重量 | 265g |
パワーバランス | 340mm |
グリップサイズ | 1、2 |
価格 | 34,000+税 |
コントロール性重視の方におすすめするブリヂストンのテニスラケット
パワーで勝負するよりも、コースを打ち分け相手を揺さぶり、コントロールで勝負をしたいという方におすすめなのが、「X-BLADE BX315」です。
X-BLADE BX315
「時間を、空間を、支配せよ」をコンセプトに、安定性とコントロール性を追求して開発されたモデルです。
フェースエリア | 98インチ |
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重量 | 315g |
パワーバランス | 320mm |
グリップサイズ | 2、3 |
価格 | 34,000+税 |
パワー重視の方におすすめするブリヂストンのテニスラケット
力強い球が打ちたいという場合、フレームが厚く、フェースエリアが広いラケットを選ぶと良いです。理由は、反発力をうみやすく球が飛びやすくなるため。
その一方でパワーに優れているラケットは、コート外まで飛んでしまいコントロールが難しくなるという面もあります。
そこで、おすすめするブリヂストンのテニスラケットが「X-BLADE RS285」です。
X-BLADE RS285
縦長フェーズ形状と新グロメット形状により、打ち負けないパワーが生まれる作りになっています。かつ、従来のX-BLADEシリーズの安定性もキープした作りになっているため、コントロールのしやすさという面でも優れています。
フェースエリア | 100インチ |
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重量 | 285g |
パワーバランス | 330mm |
グリップサイズ | 1、2、3 |
価格 | 30,000+税 |
ブリヂストンのカスタマイズサービスもおすすめ
2015年ブリヂストンは、X-BLADE VXシリーズを対象に、自分好みに合わせてラケットをカスタマイズできる「ブリヂストン・カスタマイズサービス」を開始しました。
グロメットやグリップを交換し、36通りの中からカスタマイズが可能となりました。購入してからでも交換可能であり、ラケットの重さやバランスを自分のプレーに合ったものに変更ができます。
「もう少し軽ければいいのに…」なんて悩みもカスタマイズサービスで解決するかもしれませんね。ブリヂストンラケットの販売店で申し込みができますので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
まとめ
この記事では、ブリヂストンのテニスラケットの特徴や種類、おすすめテニスラケットについてまとめました。
ブリヂストンのテニスラケットは日本人向けに作られ、プロのテニスプレーヤーも使用している質の高いラケットです。しかし、それぞれの種類に独自性や専門性があるので、使う人によって合う合わないがあると思います。
大切なのは、レベルや重要視するポイントによって、それぞれに合うラケットを選ぶこと。
ブリヂストンのテニスラケットは初心者から上級者の方まで使えるラケットが揃っているので、この記事を参考にして、自分に合ったものを選んでくださいね。
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