様々な媒体で放送されるようになり、以前よりもテニスの人気は高まってきています。「テニスをやりたい」という子供も増え、テニス用品もジュニア用の商品が多数開発されています。
その中から今回は、個々のパフォーマンスの質を決める上で重要なジュニア用のシューズをピックアップしたいと思います。シューズの種類や選び方、さらにはおすすめのシューズ紹介など、内容は盛りだくさんですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
テニスシューズの種類
まず初めに、テニスシューズはコート別にいくつか種類があることを覚えておく必要があります。以下のように3つに分けられることが多いので、コート別にシューズを選びましょう。
- オールコート用
- オムニ・クレーコート用
- カーペットコート用
オールコート用
出典:https://tatsumisports-info.com
オールコート用テニスシューズとは、文字通り「すべてのコートで使用できるシューズ」です。ただし、実際のところはハードコートで使用されることが多いです。
オールコートのテニスシューズはソールが全体的に波形形状になっており、中足部は平たくなっていることが多いです。ハードコートはコンクリートでできているため、材質が非常に硬くて滑りにくいので、ある程度滑りが良くなるように、設置面積を少々広くしています。
適度な凹凸もあり、ブレーキ効果もあるため、オムニ・クレーでも使えるシューズです。しかし、オムニ・クレーで使うにはグリップ力が弱いため、滑りやすくなってしまいます。
従ってオールコート用はすべてのコートにおすすめ、というわけではないので、注意しておきましょう。
オムニ・クレー用
出典:https://tatsumisports-info.com
オムニ・クレー用シューズはその名の通り、オムニコートとクレーコートに特化したシューズです。2つのコートはお互い材質が似ているため、兼用で使われることがほとんどです。
オムニ・クレーコートは共に砂が敷かれており、ハードコートとは違って滑りやすくなっています。
そのため、オールコート用よりもソールの溝が深くなっており、しっかりとしたブレーキ力を保てる設計になっています。中足部は硬く作られ、走らされた時の切り返し力も優れています。
日本では特にオムニコートの普及率が高く、学校や市営のコートで使用されることが多いです。その現状を見越し、近年のオムニ・クレー用シューズは性能も上がってきています。
カーペットコート用
カーペットコートとは室内のテニススクールでよく使われているコートで、クッション性のある材質で作られています。絨毯のような感覚がありますが、ハードコートよりもさらに滑りにくく、足がひっかかりやすいという特徴があります。
そこでカーペットコート用のシューズは上記の写真のようにできるだけソールをツルツルにしており、摩擦を減らしてつまずきにくくしています。屋内のテニススクールは基本的にカーペットコートになるので、屋内での練習をするのであればカーペットコート用シューズを積極的に使用しましょう。
テニスシューズの選び方
自分のプレーするコートがわかったら、いよいよシューズを選ぶ段階に入ります。おさえておきたいポイントがいくつかあるので、わかりやすく解説していきます。
- 履き心地で選ぶ
- ソックスを履いて選ぶ
- かかとや前足の横幅に合ったものを選ぶ
- 使うコートに合わせて選ぶ
- 靴ひもタイプかマジックテープタイプで選ぶ
- サイズで選ぶ
- シューズのタイプで選ぶ
- デザイン+価格で選ぶ
履き心地で選ぶ
出典:https://tennismaterials.com
テニスシューズを選ぶ上で押さえたい1つ目のポイントは「履き心地」です。特にまずは指の圧迫感に注目してみましょう。
テニスは基本的に前後左右激しく動くので、常に足指全体に多大な負荷がかかります。緩すぎずきつすぎず、適度なゆとりがあるシューズを選びましょう。
中でも小指側は試し履きの時点でシューズに当たりすぎていると、練習中に痛みを感じることがあります。ボールを打つ時の踏み込みや横への踏ん張りで小指は負荷を受けやすいので、軽く当たるくらいの感じであった方がフィットしやすい傾向があります。
厚手のソックスを履いて選ぶ
基本的にどんな靴でもそうですが、テニスシューズを選ぶ際はなるべくソックスを履いた上で選ぶようにしましょう。なぜならいかなる場面でも裸足でシューズを使うことは想定されていないからです。
実はテニスにはテニス専用ソックスというのがあり、通常の靴下よりは厚手に作られているのです。テニスを始める場合はおそらく専用のソックスを履くことになると思いますので、専用ソックスを履いてフィッティングしましょう。
また、試着をするのはできる限り午後・夕方の方が良いです。人間の足は夕方にかけてむくんでくる傾向があるので、むくみも踏まえたフィッティングが必要です。
かかとや前足の横幅に合ったものを選ぶ
先ほど説明したように指のフィット感は重要ですが、それ以外に考慮しなければならない点ももちろんあります。それは「かかとや前足の横幅」です。これはどちらかというと、ジュニアならではのポイントかもしれません。
実は中学1年くらいまでの足は長さ自体はあるものの、かかとや前足の横幅が狭くなりがちです。
従って大人用の小さいサイズのシューズを履いている場合は、全体的に幅が広すぎるといった問題が生じます。やはりジュニアの選手はジュニア専用のシューズを選ぶのが得策だと考えられます。
ジュニア時代からサイズの合っていないシューズを履いてプレーしてしまうと、足首や膝などに負担がかかりやすくなります。最初のシューズ選びはなるべく時間をかけて選んでみましょう。
使うコートに合わせて選ぶ
最初にテニスシューズはコートの種類別に分かれているとお話をしました。テニスシューズを選ぶ時はどのコートでプレーをするかを考えなければなりません。
日本のテニスコート事情として、オムニコート、もしくはハードコートの普及率がとりわけ高いです。カーペットコートやグラスコートは上記二つと比べるとそこまでかずは多くないので、オムニコートもしくはオールコート用のどちらかに絞られやすいでしょう。
ちなみにハードコート専用、クレーコート専用といった、特定のコートに応じたシューズが全くないわけではありません。しかしながらそれぞれハードコートはオールコート用、クレーコートはオムニ・クレー用で代用できてしまいます。
靴ひもタイプかマジックテープタイプで選ぶ
出典:(左)http://fujisports.co.jp
出典:(右)https://www.amazon.co.jp
通常テニスシューズは大人用であれば靴ひもで作られていますが、ジュニアシューズはマジックテープで作られているものが存在します。これはジュニアでもなるべく簡単に履けるようにするためで、靴ひもを結ぶのが苦手な子供にも配慮されています。
実際に調べてみるとマジックテープタイプは種類も多く、誰でも手軽に購入できます。ただし、マジックテープのタイプはサイズが18-22㎝程度のものが多く、22.5㎝以上になると必然的に大人用のシューズを使うことになります。
テニスを続ける場合は必然的に成長するとひも付きのシューズを使うことになるので、最初からひもで慣れておくのも良いでしょう。
サイズで選ぶ
履き心地と少し重複しますが、やはり何といってもテニスシューズを選ぶ時にはサイズを考慮することが最も重要な点です。
テニスシューズはサイズ選びを間違えてしまうと足が痛くなったり、深刻なケガの原因になったりもします。フットワークを怖がることにもつながりかねないので、サイズ感は大事にしていきましょう。
適切なサイズ選びのポイントは以下の通りです。
- つま先に0.5㎝~1cm程度の余裕があること
- 足の横幅が全体的に合っていること
- 足の型に合っていること
以上の点を踏まえ、試着してみて1つでも当てはまらない場合は別のシューズを試しましょう。
シューズのタイプで選ぶ
テニスのシューズは大別すると2つの種類に分かれます。
1つ目はローカットタイプ。こちらは履き口が上記の写真のように浅めに作られ、動きやすさを重視しています。足首の自由度が高いため、軽快に動き回りたいという方にはローカットがおすすめです。軽量なので、足の疲れを防ぐ点でも最適です。
2つ目はミッドカットタイプ。こちらはローカットよりも履き口が深く、足首の保護力アップに重きを置いています。そのため、足首の捻挫を防ぎたい方には特におすすめで、安定感も抜群です。
以下、ポイントを簡単にまとめてみます。
- ローカットタイプ・・・履き口が浅くて軽い。足首の自由度が高く、動きやすい。
- ミッドカットタイプ・・・履き口が深めで、足首の保護力アップに最適。ケガを防ぐ役割もある。
デザイン+価格で選ぶ
テニスシューズはメーカーごとにデザインや価格が異なり、非常にバリエーションが豊かです。サイズ感や履き心地さえ合っていれば、デザインや価格を比較して選んでみるのも良いでしょう。
また、最近のテニスシューズは機能が多数あっても必ず値段が高く設定されているわけではありません。「できる限り初期費用を抑えたい」と考える場合は、機能性と価格の安さを重視したシューズを選んでみましょう。
お気に入りのシューズが見つかれば、練習も試合も楽しくなること間違いなしです。
ジュニア用のシューズを販売しているメーカー一覧
アシックス
国産メーカーのアシックスはテニスシューズのクオリティーも高いことで知られています。日本人の足の形に合わせていることから非常に愛用者も多く、靴擦れもしにくいです。
若干値段は高めに設定されていますが、国産メーカーならアシックスで間違いなしと言われるほどなので、ぜひ検討してみましょう。
アシックステニスシューズはとにかく走りやすく、グリップ力も抜群で踏ん張った時にしっかり止まってくれます。重さもそこまでないのにも関わらず、耐久性が高いので人気があります。
ジョコビッチ選手が使用しているメーカーとしても有名です。
ヨネックス
様々なテニス用品を販売しているヨネックスのシューズはとにかく履き心地の良さを追求しています。
最大の特徴はパワークッションと呼ばれる衝撃吸収機能で、着地時の負担を大幅に軽減してくれます。その衝撃吸収度は卵を上から落としても無事だと言われるほどで、プレーヤーの足にも優しい設計になっているのです。
ヨネックスも日本のメーカーなので、日本人の足向きに設計されていますが。通常よりはワイドになっていて、足の幅が広めな方に適しています。男子日本代表の西岡良仁選手やスタン・ワウリンカ選手が愛用しており、学生にも人気のメーカーです。
プリンス
プリンスのテニスシューズはコスパの良さと衝撃吸収性能に優れています。比較的低価格で購入できるので、初心者にも大変人気で、テニススクールだとレンタルのシューズにプリンスを選んでいるところも多々あります。
プリンス製のシューズには独自の技術である「Pスプリング」という機能が含まれています。衝撃吸収だけではなく、反発機能もあるので、フットワーク向上にはベストなシューズと言えます。軽快にコートを走り回りたい場合には特におすすめです。
バボラ
バボラはフランスで生まれた老舗のテニスメーカーで、とりわけラケットの製造・販売に力を入れてきました。しかし、最近では「総合的なテニスメーカーを目指してシューズも開発しており、2000年代前半から機能性を改良し続けています。
バボラのテニスシューズの特長は色とりどりのデザインと性能の高さで、グリップ性や耐久性、重厚感など、シューズのオプションの幅が広いです。今後も多様なシリーズが展開されていくことが期待できるでしょう。
ミズノ
ミズノと聞くと真っ先に思い浮かぶのは野球用品かもしれません。しかし、テニスシューズも多数開発しており、国内メーカーということで日本人には親しまれています。
ミズノのテニスシューズには独自の「ミズノウェーブ」という機能が採用されており、クッション性や安定感、耐久性を兼ね備えているものが多いです。同時に踏ん張り力やブレーキ力にも優れ、フットワークを強化するならおすすめのメーカーです。
アシックス同様、日本人の足型に構成されています。国内のメーカーを選ぶなら、ミズノも選択肢に入れてみてはどうでしょうか。
ウィルソン
錦織圭選手が使っているラケットのメーカーとして知られるウィルソンですが、テニスシューズ製造・販売も行っています。
カラーが鮮やかですが、デザイン自体は比較的シンプルで、そこまで目立ちすぎることはありません。国内メーカーではないので、なるべく人と被りたくない方には最適です。
機能性としてはフォアフットサポートを重視しています。足にフィットしやすく、安定感も優れているので、初心者の方にもおすすめです。
おすすめジュニア用シューズ7選
アシックステニスシューズ GEL-RESOLUTION 7 GS ジュニア
1つ目に紹介するのはアシックスから発売されている「GEL-RESOLUTION 7」です。
オールコート用として使えるシューズで、衝撃吸収性に優れたGELをミッドソールに搭載しています。安定性はTRUSSTICと呼ばれる補強構造で高められており、フットワークがしやすいシューズです。
また、成長期の子供の足を想定して作られているのが特長で、指まわりにはゆとりを持たせています。日本人の足の形に向けられた設計で、足の負担を軽減するには最適な一足です。
コート | オールコート用 |
---|---|
サイズ | 20.0~25.0㎝ |
色 | チェリートマトク,シルバーグレー/ブラック,ブラック/サワーユズ,アズール/レッドアラート |
参考価格 | 5,282 – 8,800円 |
ミズノ ウェーブセンセーション OC
国内大手のミズノ~発売された「ミズノウェーブセンセーション」には「MIZUNO Parallel Wave」を採用しています。これによりクッション性と安定感が著しく向上しており、柔らかさと軽量感も同時に兼ね備えています。
トッププロからアマチュアプレーヤーまでの膨大な量のデータをもとにし、素材にこだわって作られています。シューズのフィット感も抜群で、軽快なフットワークの実現をサポートしてくれます。
コート | オムニ・クレーコート |
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サイズ | 19.0~25.0㎝ |
色 | ホワイト/ブラック/レッド,ホワイト/シルバー/ピンク |
参考価格 | 3,800 – 5,720円 |
ウィルソン RUSH PRO JR QL
続いて紹介するのはウィルソンの「RUSH PRO JR QL」です。特許テクノロジーのQuicklace Systemを採用したテニスシューズで、ひもを結ぶ必要がないので、ジュニアプレーヤーでも簡単に、そして正確にひもを調節できます。
サイズも17.9㎝~24.0㎝とジュニア用シューズにしてはオプションが多く、比較的幅広い年代で使えます。練習中や試合中に靴ひもを結ぶ時間を省くにはおすすめです。
コート | オールコート用 |
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サイズ | 17.9-24.0cm |
色 | エボニー×ブラック×ウイルソンレッド |
参考価格 | 5,214円 |
ヨネックス パワークッションジュニア19 オムニ&クレー用
ヨネックスから生まれた「パワークッションジュニア19」はマジックテープ式で、サイズは18㎝から選べます。ヨネックス一押しの機能、「パワークッション」を搭載し、着地時に受ける衝撃を和らげて、そのエネルギーを次にフットワークに変換します。
こちらのシューズには「トウアシストシェイプ」と呼ばれるシステムも採用しており、親指に余計な圧迫感を与えないように設計されています。また、中足部とかかとのサポートを向上し、シューズ内の足のズレを抑え、素早いフットワークの実現に一役買います。
コート | オムニ・クレーコート用 |
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サイズ | 18.0~22.0cm |
色 | ホワイト×レッド,ホワイト×スカイブルー |
参考価格 | 5,920円 |
プリンス テニスシューズ ジュニア ハード&カーペット用
こちらのシューズはハード・カーペット用シューズとして使用でき、成長期の子供の足の形を考慮して造られました。
製造前にジュニアプレーヤーの足をデータで採取し、つま先にゆとりを持たせた設計に仕上げられています。そのため、指を過度に圧迫せず、フットワークもしやすくなります。
デザインはとにかくシンプルで価格が安いですが、ジュニアプレーヤーから使えるシューズとしては機能性が豊富です。初心者の方で初期費用を抑えるにはベストなシューズと言えるでしょう。
コート | ハード・カーペット用 |
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サイズ | 18.0~22.0cm |
色 | ホワイト×レッド |
参考価格 | 6,116円 |
バボラ ジュニアジェット
バボラが製造・販売している鮮やかな青が特徴の「ジュニア ジェット」は軽さとスピードを両立した一足です。Matryxアッパーと呼ばれるシステムが搭載され、軽量にも関わらず耐久性にこだわっています。
また、アクティブフレクソンソールで正確かつ敏捷性のあるフットワークを提供してくれます。どの要素を取っても申し分のないオールコート用シューズで、初心者の方にもおすすめです。
コート | オールコート用 |
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サイズ | 20.0~25.0cm |
色 | ブルー×ブラック |
参考価格 | 10,100円 |
アシックス COURT SLIDE GS
最後に紹介するのは国内メーカー、アシックスから発売された「COUT SLIDE GS」です。コストパフォーマンスに優れながらもベーシックな構造で非常に軽いので、足の負担軽減やフットワークのスピードアップにも適しています。
オールコート用テニスシューズで、接地面積を広く確保し、スウィング時の回転にもしっかりと耐えられるアウターソウルを使っています。デザイン性も豊かなので、選ぶのも楽しくなることでしょう。
コート | オールコート用 |
---|---|
サイズ | 20.0~25.0cm |
色 | ブラック/ホワイト,チェリートマト/ブラック, ブラック/パパイア |
参考価格 |
まとめ
いかがでしたか?
ジュニアプレーヤー用のシューズは一般用(大人用)と比べると、そこまで数は多くありません。それでも様々なメーカーが機能性の豊富なシューズを販売しており、安定感重視のもの、耐久性を重視したものなど、その特徴にもバリエーションがあります。
また、今回はシューズを選ぶ時に大切なポイントも紹介しました。なかなかベストな一足を見つけるのは時間がかかるかもしれませんが、ケガをしないためにも適切なサイズのシューズを見つけるのは大切です。
様々なシューズを試し履きしながら、自分に合った商品を見つけてみてください。
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